本コラムの読者の多くは中古マンションに関心がある方を想定していますので、中古マンションに絞ってお伝えします。
結論:10年・0.7%・2,000万です。
それぞれ詳しくみていきましょう。
(そもそも、住宅ローン控除って何?という方は別コラムで詳しく紹介していますのでそちらをご覧ください)
住宅ローン控除が適用できる期間は10年間
令和6年以降に入居開始した方は、10年間住宅ローン控除が受けられます。
例えば、令和6年4月3日に入居した場合、令和7年に確定申告を行い控除がスタートします。
昨年までは消費税が課税されるマンションを購入したのか、または買取再販物件を購入したのかによっては、控除期間が13年取れました。
令和6年以降は一律10年間と覚えておきましょう。
なお、省エネ住宅等は控除期間が13年取れますが、中古マンションで省エネ住宅は少ないためここでは触れません。
減税額はローン残高の0.7%
以前はローン残高×1%ということもありましたが、令和6年以降は0.7%です。
ローン残高とは、毎年12月末時点の借入金の残高のことです。
住宅ローンを組むと金融機関から毎年11月頃にその年の年末残高が記載されたハガキが届きます。
記載されている残高×0.7%が減税される税額です。
これが10年間続くことになります。
年末ローン残高として計算できる上限は2,000万円まで
減税額の計算にあたって年末残高の全てをカウントできるわけではありません。
8,000万の住宅ローンを組んだ人でも、年末残高として計算できるのは2,000万までとなります。
また、2,500万の住宅ローンを組んだ人は、7-8年目くらいまでは年末残高が2,000万を超えるため上限の2,000万を年末残高として計算できますが、9年目に2,000万を割り込んで、1,900万となった場合、9年目の計算では1,900万×0.7%となります。
いくらまでの残高をカウントできるのかは減税額に大きく影響します。
控除期間と説明でも触れましたが、省エネ住宅の場合は年末残高として計算できる枠も拡充されており、最大4,500万までカウントできます。
省エネ住宅:4,500万×0.7%=31.5万
一般住宅:2,000万×0.7%=14万
これが10年(または13年)続くので、省エネ住宅は減税のメリットが大きいですね。
話が少しそれましたが、中古マンションは2,000万と覚えておいてください。
住宅ローン控除が使うための中古マンションの要件もあります
住宅ローン控除はどんなマンションを買っても利用できる減税制度ではありません。
主なものとして、面積要件、建築年要件があります。
登記簿面積で50㎡以上かつ登記簿の建築年が昭和57年1月1日以降の中古マンションであること。
建築年が昭和57年以前である場合、耐震基準適合証明書が取れること等もありますが複雑なのでここでは詳しく触れません。
興味ある方は別コラムで詳しく解説していますのでそちらをご覧ください。
まとめ
中古マンションでは、10年・0.7%・2,000万、が住宅ローン控除の計算式です。
一部の省エネ住宅では控除期間・年末残高が拡大されていますが、以前のように購入した物件が消費税課税物件かどうか、買取再販物件かどうかの区別はなくなりました。
中古マンションの場合、売主が不動産会社か一般個人かどうかによって住宅ローン控除の減税額に差がありましたが、その区別がなくなったと思ってください。
今の制度は新築住宅の要件がかなり複雑ですが、中古マンションについてはとてもシンプルで分かりやすく、住宅購入を検討されている方にとってもありがたい話です。
中古マンションがとにかく得意なので、なんでも相談にのります。大きな買い物だから失敗したくないという気持ちと、早く決断しなければ他の人にもっていかれてしまうという焦る気持ちがあることを理解しています。 もっと手早く調べて決断できたら、あの物件買えたのにな…という後悔をなくしたい。 だから、マイホームFP相談サービスを始めました。