銀行

金利(利息)とはお金のレンタル料です。

金利が高いということは、高いレンタル料を負担するということ。

住宅ローンを検討している人は、できるだけ安いレンタル料で借りられる金融機関を知りたいと思っています。

お金を借りるとき、レンタル料以外にも負担すべきものがあります。

それが、保証料・手数料です。

お金の借手としては、これらの負担全てを比較検討したうえで、最も負担が少ない金融機関からお金を借りることが有利です。

そこで、負担の大きい項目である保証料・手数料について解説します。

選べる3タイプ

保証料・手数料という名目で負担することになる金額は、概ね借入金額の2.2%です。

5,000万を借りるなら110万です。

ある金融機関では「保証料」として支払いが必要になるかもしれません。

また別の金融機関では「手数料」として支払いが必要になるかもしれません。

手数料として110万、保証料として110万、合わせて220万、ということはありません。

どちらかの名目で概ね借入金額の2.2%です。

そして、多くの金融機関ではこのお金をどのように負担するのか3つのタイプから選択することができます。

それが、「融資手数料型」「保証料(一括前払い)型」「保証料(金利上乗せ)型」です。

融資手数料型

金融機関の手数料としてもらい受ける、という名目です。

手数料ですので、ローン期間を35年間で組んでも、20年で組んでも、手数料の金額は変わりません。

繰り上げ返済しても支払った手数料が戻ってくることはありません。

金融機関にとってはうまみのあるのが融資手数料型です。

そのため、融資手数料型を選ぶと保証料型比べて金利が割安になるように設計されていることが多いです。

例えば、変動金利で融資手数料型であれば金利0.47%、保証料型なら金利0.525%、と差を設けています。

保証料型(一括払い or 金利上乗せ)

保証料型で支払う保証料とは、あなたの住宅ローンが滞った時に代わりに返済してくれる保証会社に支払うお金です。

マンションやアパートを借りたことがある人には、連帯保証人の代わりに保証会社への加入する、といえば分かりやすいでしょうか。

保証会社の審査を経て、合格となれば保証料として入居時に家賃の50%を支払うことで物件の契約ができます。

これと同じ仕組みで、住宅ローンの返済が滞っても金融機関は連帯保証人(保証会社)に代わりに支払ってもらえるようにしたいのです。

保証会社としてはタダでそんなリスクを負うことはできませんので、一定のお金(保証料)をもらって引き受けることになります。

そのお金(保証料)を支払うのはお金を借りるあなたということです。

金融機関のパンフレットなどをみても保証料が明記されていることは少ないです。

住宅ローンの借入期間によって保証料率が異なることもあり、審査結果が出るまで保証料は分かりません。

あらかじめ見積もっておく金額としては、概ね借入金額の2.2%と思ってください。

そして、保証料は一括して支払う以外に、分割で支払うこともできます。

それが「金利上乗せ型」です。

保証料は0円でいいけど、金利を+●%上乗せする、というタイプも選べるということです。

上乗せ幅は審査結果次第ですが、概ね0.2%です。

つまり、保証料110万(借入金額の2.2%)を一括して支払うか、それとも金利0.725%(変動0.525%+上乗せ0.2%)とするか選べます。

保証料は連帯保証人をしてもらうためのお金と説明しました。

もし、住宅ローンの返済期間が当初の予定より短くなれば、その分の保証料は余計に支払ったということになります。

借入期間35年間として保証料を110万支払ったけど、10年経過後に物件を売却して全額繰上返済することになったとします。

110万というのは35年間の保証料です。

それが、10年間で完済したのですから、残り25年分の保証料は余計に支払ったことになります。

この場合、残り25年分の保証料相当額が返金されます。

(残り25年分、といっても25/35が戻ってくるわけではありません。)

融資手数料型と比べると全額が払い損になるわけではない、と覚えておきましょう。

なお、金利上乗せ型はそもそも保証料を支払っていませんのでお金が戻ってくることもありません。

どのタイプを選べばいいのかは返済計画次第

融資手数料型と保証料型で金利に差をつけていることや、保証料(一括払い)型は繰り上げ返済することで返金があるため、どれを選べばお得なのか単純比較できません。

また、審査結果によっては保証料(金利上乗せ)型は選べないこともあります。

そのため、机上では金融機関の比較検討が難しく、できれば3つくらいの金融機関に審査を出して、その結果を見て本命を1本に絞るのがおすすめです。

その際、似たような金融機関を3つ選ぶのではなく、メガバンク・ネット銀行・地銀、など、特色の異なる金融機関にするとなおよいです。