修繕積立金の値上げが気になる方へ
つい先日、日経新聞やNHKニュースで目にしました。

マンションの積立金が不足しているそうです。

大規模修繕しようにも資金が足らず、毎月の修繕積立金を3倍近く値上げしないとならない、と。

急激な値上げは賛同得られないこともあり、積立金が不足しているマンションは資産価値が保てないということでした。

中古マンションの購入を検討している方のほぼ100%のお客様が、マンション全体の修繕履歴・長期修繕計画、現在の積立金残高を気にしています。

でも、これらの資料を見ても、将来にわたって修繕工事が適切になされるのかどうかは判断がつきづらいのではないでしょうか。

お恥ずかしながら、私もこれらの資料をもって、「(これこれ、こういう理由で)安心ですね!」とアドバイスすることができません。

とはいえ、何もアドバイスができないのではプロではありません。

そこで本日は、私がどんな資料、データをもとにアドバイスをしているのかお伝えしたいと思います。

マンション全体の会計資料を確認することを忘れていませんか?

何よりもまず初めに確認しなければならないのは、マンション全体の会計です。

一般的には管理費会計と積立金会計に分かれています。

これら2つの会計(口座)の出入り、貯蓄ペースを確認しましょう。

平置き駐車場の収入、広告看板の収入、携帯基地局のアンテナ収入など、区分所有者が支払っている管理費等以外の収入が管理費会計に計上されていることは少なくありません。

その場合、管理費会計である程度の貯蓄が溜まると、まとめて積立金会計に振り替えるという運用をしてます。

毎月の修繕積立金がやけに安い、というマンションではありがちな話です。

国交省の修繕積立金に関するガイドラインでは㎡あたり〇〇円/月が目安、と出ているためそればかりにとらわれてしまうことがないよう、会計資料からアドバイスすることがポイントだと思います。

マンションライフサイクルシミュレーションを使ってみる

住宅金融支援機構がホームページで公開しているツールです。

おそらく、主なターゲットは管理組合の理事長など、現在マンションを管理、運営している方むけのツールのように思われます。

そのため、初めてマンションを購入する方にはかなり難解なツールで、入力するのは難しいでしょう。

住宅金融支援機構はマンション管理組合向けに大規模修繕費用の融資を行っております。

それらの過去の工事費データなどをもとに、今後行うべき修繕工事を実施するための財源が足りるのかどうかを確認できるツールなんです。

もし足りない場合、いくらまで積立金を値上げすればいいのか、ということも示してくれます。

これを使うとかなり説得力が増しますのでおすすめしてます。

(物件購入のため奥様を説得しなければならない人。あと少しで成約できそう、という営業マン。おすすめですよ)

私の場合、毎月の修繕積立金がどの程度まで値上げとなるか、その見込みを示すために使っています。

現在が20,000円/月、いまのままだと財源が不足するため10年後には35,000円/月にしなければ修繕ができなくなる、という結果が見えれば、お客様としても購入の意思決定がしやすいですよね。

まとめ

公的機関の出している情報・ツールは信頼できるという印象があり、説得力があります。

私は日々新しいツールやデータを探して、良いものはブックマーク・PDF保管するようにしています。

マンションライフサイクルシミュレーション、ぜひ使ってみてください。

編集後記

税務署に用事があって行ってみたら、今年の5月に移転していたことが判明!

グーグルマップでは表示されていたのに…

バイクで5分くらいなのでそのまま新税務署へ

新税務署はとってもキレイで立地も最高です

日中は少し暑かったせいか、テラススペースには私以外誰もいません

写真はテラススペースから撮ったものです

大した人混みではありませんが、近くは観光地のようなところなので私はバイクでサッと帰りました