少し前にあるベテラン不動産屋さんと久々にお会いしたので、話し込んでしまいました。
マニアックですがとても参考になる情報がもらえたので、今日はその話を書きたいと思います。
ここのところ都内のマンション価格が高騰していることもあって、築年数の経過した中古マンションを検討している方も多いと思います。
その中でも土地権利が借地権となってい物件は特に安いです。
借地権とは毎月の地代の支払いが必要になることや、借地期間が決まっているため更新時に更新料が必要なることなど、所有権とは異なるためその分、所有権の場合と比べて売買価格が低いのが特徴です。
借地権の最大のネックは住宅ローンを組める金融機関が限られているということです。
金利の低いネット銀行は、土地は所有権のみ、としてますので借地権物件はダメです。
メガバンクでは借地権でも扱ってくれますが、借入期間が短くなってしまいます。
それもあって、借地権マンションはどこの金融機関であれば融資が受けやすいか、というのは貴重な情報なのです。
住宅ローンの審査基準 借地権の場合の借入期間
借地権の場合、所有権とは異なる審査基準を持っている金融機関が多くあります。
一例として、下記のような審査基準があります。
・現在の借地契約の残存期間内
・60年ー建物の経過年数=借入期間
どちらの基準であっても、築30年超の中古マンションの場合は、最長35年の借入期間が取れず、借入期間が短くなってしまいます。
そのため、長い借入期間を希望される場合は、フラット35の利用ができるかどうか確認してみてください。
フラット35であれば借地権でもOK
変動金利ではありませんが、フラット35であれば借地権でも返済期間が長いローンを組むことができます。先ほどのような借入期間に関する審査基準がないためです。
ただし、どんな物件でもフラット35が使えるわけではありません。適合証明書が取れなければ使えないことに注意してください。
詳しくはこちらの記事で。
フラット35は借地権でも使える、というの業界では常識なので驚くようなことではありません。どこの仲介会社に問い合わせてもおしえてもらえます。
では、フラット35が使えない中古マンションの場合、どうすればいいのでしょうか?
次に候補となるのが信金です。
住宅ローンの審査基準に柔軟に対応してもらえるのが信金
審査基準がまちまちですが、信金であれば使えることが多いようです。
ただし、借入条件は、変動金利でも1%前後になり、メガバンクやネット系よりもやや高いです。また、どのような借地権でも対応してもらえるわけではありません。
多くの信金では、土地所有者(地主)が個人・宗教法人・公的機関であることに限定されています。
土地所有者が一般企業や不動産会社である場合は取り扱い不可となっていますので注意してください。
なお、信金に限らず、借地権の中古マンションで住宅ローンを組む際には地主の承諾が必要になります。
そのため、地主の承諾が得られない場合も住宅ローンを組むことができません。
フラット35も使えない、地主の承諾も得られない物件は住宅ローンが使えない?
フラット35を使うためには適合証明書が取れる物件でなければなりません。
そのため、適合証明書が取れない物件で、なおかつ地主からの承諾が得られない場合、中古マンション購入のための住宅ローンが使えません。
しかし、一部の金融機関では地主からの承諾が得られなくても、住宅ローンを組める金融機関があるというのです!
お客様の勤務先、年収、借入金額にもよりますが、承諾書が取れない場合でも柔軟に対応しています。
ただ、金融機関の融資姿勢はその時その時で大きく変わるため、いつまでもこの情報が正しいということはないことにご注意ください。
まとめ
・借地権の中古マンション購入でも住宅ローンを組むことができる
・借地権独自の審査基準がある場合があり、借入期間に一定の制限が入る
・フラット35は借地権でも使える
・信金も柔軟に対応してもらえる。ただし、地主の承諾を得る必要がある。
・フラット35が使えない、地主の承諾も得られない場合も諦めず探せば取り扱っている金融機関がある
築年数が古いけど、都心の立地が良い中古マンションなのにやけに安くないか?という物件を見たことはありませんか?
その多くが借地権のマンションです。
安いのは理由があって住宅ローンの審査基準が厳しく、住宅ローンが使えないためです。
多少金利は高くても、物件価格が安いので住宅ローンが組めれば買いたい、という人もいらっしゃるのではないでしょうか。
仲介会社に問い合わせても、「住宅ローンが使えません」と言われて諦めてしまう人がほとんどです。
気になる借地権中古マンションがあって、どうしても購入したいという方のご相談をお待ちしております。
中古マンションがとにかく得意なので、なんでも相談にのります。大きな買い物だから失敗したくないという気持ちと、早く決断しなければ他の人にもっていかれてしまうという焦る気持ちがあることを理解しています。 もっと手早く調べて決断できたら、あの物件買えたのにな…という後悔をなくしたい。 だから、マイホームFP相談サービスを始めました。