諸費用

中古住宅を検討しているお客様からこんな質問がありました。

「購入時には売買代金の他に諸費用がかかると聞きました。金額は売買代金の約5-8%ということでした。私が検討している2件を比べると、一方が6%、もう一方が8%です。割高な方を検討するのはやめたほうがいいでしょうか?」

諸費用の明細を見ることはできませんでしたが、同じ不動産会社が窓口になっているわけではないようです。

前回(昨日)のブログで書きましたが、正しく言葉の意味が伝わっていないことに気を付けなければと、改めて思いました。

物件購入の際にかかるといわれている諸費用とは、どこからどこまでをいうのでしょうか。

中古住宅なので仲介手数料がかかることをご存じの方は多いです。

では、それ以外にかかる費用をご存じでしょうか?

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必ずかかる費用として、登記費用があります。登記、とは公開されている所有者名簿のようなものです。その名簿の所有者を書き換える手続きが必要になります。そのためにかかるお金が登記費用です。

登記費用を諸費用に入れることに異論はないでしょう。

また、住宅ローンでお金を借りて購入することになりますので、そのための費用もかかります。

金融機関によって異なりますが、融資手数料として借入金額の2.2%がかかります。結構、大きな金額です。

一方、融資手数料ではなく、金利に上乗せするタイプの住宅ローンプランもあります。その場合、融資手数料は0円、金利がプラス0.2%になります。

では、この融資手数料は購入時の諸費用に含まれているのでしょうか?

諸費用はこれを記載するべき、というルールはありませんので、不動産会社が作成した諸費用明細を見ないと分からないです。

他には火災保険もあります。住宅を購入する際には必ず加入するものなので諸費用に含めるのが一般的です。

でも、保険料はどのような補償内容・保証範囲にするのかによって大きく異なります。地震保険を付けるかどうかによっても変わります。

そして、不動産を購入すると2-3か月後に不動産取得税の納付書が届きます。税金の支払いです。

では、不動産取得税は諸費用に含まれるものでしょうか?購入時には支払いが発生しません。遅れてやってくる税金です。

買う立場になって考えれば、不動産取得も購入にかかる諸費用として資金計画を立てたいところです。

でも、不動産会社の立場からすると、諸費用が高額だと見栄えが悪いです。冒頭のお客様のように、諸費用が高額な物件を避ける方もいるからです。

お客様の立場に立ってアドバイスをするなら、まずは諸費用明細を確認しましょう、ということになります。