中古住宅の購入は、とても急かされます。新築マンションであれば未完成の状態から商談が進んで、完成後に入居することから申込から新居への入居まで2年くらいかかります。一方、中古住宅は既に完成していますので、お金さえ払えばいつでも入居できるということもあり、申し込みから入居までの手続きは短期間で行われます。そのスピードについていけるように全体像をしっかり把握しておきましょう。

物件探し

まずはインターネットで情報収集をすることになります。気になった物件に問い合わせをして資料請求をすることや、実際に現地を見学します。仲介会社に資料請求したり案内を依頼する段階では費用はかかりませんので、気になる物件があれば積極的に問い合わせをしてみましょう。

これに決めた!という物件に出会えたら、購入申込のステップになります。

購入申込

仲介会社に対して、書面で購入の意思表示をすることになります。一般的には買付証明書の記入・提出が購入申込です。仲介会社は買付証明書をもらったら売主様に報告(折衝)します。

買付証明書では購入希望価格の他、契約希望日、引き渡し希望日や、特別な条件があればそれも記載します。

中古住宅は早い者勝ちです。1番に買付証明書を出した人が優先交渉権を持つことになるため、仲介会社からは急かされます。見学したその場で買付証明書の記入・提出することも当たり前のことです。一晩考えます、と言ったら他の人に買われてしまったというのも日常茶飯事です。

ただ、買付証明書には法的な効力はありません。提出したから必ず買えるわけでもありませんし、やっぱりキャンセルしたいということでもペナルティーが発生するわけでもありません。あくまで、購入したいという意思表示を書面で示した、というものです。

なお、買付証明書の提出と同時に住宅ローンの事前審査手続きを進めます。仲介会社が提携している金融機関で審査をしますので、その手続き等については仲介会社が案内してくれます。通常、事前審査の結果が出るまで1週間程度かかります。

そして、住宅ローンの事前審査承認が得られたら売主様との売買契約締結となります。

女性

見学してその場で決めないと買えないなんて、しっかり準備していかないと決断できないわね

相澤和久相澤和久

その通りですね。事前の準備が大切です。早ければ物件見学から契約締結まで1週間です。申込をしてから考えるか、というのでは間に合わないことも出てきますので、やはりしっかり準備をしておきたいものですね。

売買契約

売主・買主間で中古住宅を売買する契約を結びます。この日以降、購入をキャンセルする場合にはペナルティーが発生しますので覚悟を持って臨みましょう。

売買契約とは別に仲介会社から重要事項説明書の説明があります。重要事項説明書とは、購入する中古住宅について役所等で調査した内容をまとめた説明書類です。説明すべき内容は法律で決められていますので、それらの調査結果を買主様に確認いただくため、仲介会社から説明があります。本来であれば重要事項説明書をよく理解したうえで売買契約を締結するべきなのですが、慣習上、重要事項説明書の説明と売買契約締結は同時に行うことが多いです。

とはいえ、重要事項説明書の内容を聞いて納得ができない点、事前に聞いていた話と異なる点が出てきたら、曖昧にせず契約を先延ばしにしてでも確認するべきでしょう。

また、売買契約締結の際には売買代金の一部を支払うこと(手付金)が一般的です。手付金は売買価格の5-10%程度が多いようです。買付証明書の中で手付金をいくら支払うか記入しますので、その際に仲介会社と相談して金額を決めるのがいいでしょう。

なお、中古住宅の購入の際にはこのタイミングで仲介会社と媒介契約を結びます。媒介契約を通じて売買が成立したことになるため、仲介会社へ仲介手数料の支払い義務が発生します。(諸費用の説明

無事、売買契約の締結が終わると、次は住宅ローンの本審査手続きを進めることになります。

本審査手続きのためには住民票など役所で取得しなけらばならない書類もたくさんあります。前もって知っておくとスムーズに揃えられますので、仲介会社に確認しておくと良いでしょう。

ローン本審査は書類提出してから3週間程度で結果が出てきます。

金消契約

キンショウ契約と読みます。正式には金銭消費貸借契約です。銀行からお金を借りる契約です。

借入額、金利、返済期間などが確定することになります。

ネット銀行であればネットで手続きができる場合もありますが、銀行によっては平日のみ手続き可、というところもあります。基本的には対面で説明を受けながら大量の書類に記入・捺印をします。

単純な手続きだけかと思いきや、団体信用生命保険のプランを選んだり(プランによって金利が変わります)、変動金利にするか固定金利か、火災保険の加入手続き(プラン選択)をしたりと盛りだくさんです。

色々と比較検討したい場合、その場で試算をしてもらうよりは事前に相談をしてプランを固めておくほうがいいでしょう。

金消契約の締結が終われば、あとは残代金の支払いと物件の引き渡しを受けることになります。

残金決済

売主様へのお金の支払いとカギの引き渡しを受ける日です。お金の支払いのためには住宅ローンを実行してもらわなくてはならないため、決済は平日行うことになります。

銀行に関係者(売主、買主、仲介会社、司法書士)が集まって、登記書類の確認⇒お金の振込⇒カギの引渡という順番で手続きを進めていきます。決済自体は事前に打ち合わせが終わっているため、粛々と手続きを進めていくだけですが、待ち時間が長く、手続きが終わるまで2-3時間かかることもあります。

決済が終わるこの日から購入した中古住宅は自分のものです。カギを受け取っていますのでその日のうちに引っ越しをすることもできます。決済は午前中から午後にかけて行われます。夕方、早速現地を見に行くかと思って行ったけど電気が付かず暗くてよくわからなかった…とならないように、決済日に合わせて事前に電気・水道の使用開始をしておくていいでしょう。

女性

住宅ローンを組んで購入する場合、手続きも多くてそんなに短期間で終わらなそうに思えるけど、契約から決済まではどのくらいの期間なの?

相澤和久相澤和久

そうですね、一般的には1.5か月くらいです。スピーディーに進められれば1か月後に入居することもできます。ポイントは、契約後の住宅ローン本申込を素早く行うことと、最短で金消契約を行うことです。そのためにはお仕事の調整も必要になりますので、やはり事前準備が大切ですね。